2008/12/21(日) 祝!リンバ・ロック
すでにご存知の方も多いと思いますが、きのう発売されたミュージック・マガジン1月号のベスト・アルバム2008にて、「リンバ・ロック」がワールド・ミュージック部門で9位に選ばれました。
えらいことで驚いて喜んでおります。
なんてったって輸入盤を含めた膨大な数の作品の中から選ばれたんですから。
「アフリカ」や「ワールド」といったジャンルの括りから抜け出そうと、もがいた結果が評価されたんだと受け止めています。
もう3年ほど昔の東北ツアーでの話なのですが、
ライブのあとのアンケートで、「アフリカの音楽を聴きに来たのに、エフェクターを使った音の電気加工が違和感があった」、というようなご意見をいただいてショックを受けたことがあります。
ライブの開催を知らせるフライヤーには「アフリカ音楽のコンサート」なんてことはどこにもなかったのですが、ぼくのコンサートに「アフリカ伝統音楽」か「アフリカの大地の響き」を想起させる音を求める方々が当時確かに存在することを知ったのでした。
アフリカ音楽のコピーをするか、どこにも属さない音楽として再構築するか。
コピーをするなら、アフリカから演奏家を連れて来たほうが、聴衆に対して説得力があります。
答えはずっと前から出ていたのですが、その出来事のお陰でそれ以後より首尾一貫した表現を意識するようになりました。
一方で恒例の「親指ピアノを探す旅」での研究成果も発表すべきとの思いもありました。
そのため、「コンサート」と「アフリカの音楽についてのトークショー(伝統音楽のデモ演奏付き)」を完全に切り離して行うことにしたのです。
アフリカ音楽とは遠い別の音楽でありながら、個人的な楽しみとして弾かれることが多い親指ピアノ本来のトランス感覚が楽器の電気化によりステージ上に出せてきたので、その意味ではアフリカ音楽とも言えるのかもしれませんね。
電気化の副産物なのですが、楽器としての表現の幅が格段に拡がったので楽しくてなりません。
コンゴ民主共和国のパパ・ウェンバがキューバ音楽から抜け出そうと「ルンバ・ロック」というジャンルを作ったように、「リンバ・ロック」という新ジャンルが認知されるよう精進します。
なにより「リンバ・ロック」を聴いてくださった方、ありがとう!
年末年始もガンガン聴いてくださいね。
来年もいろいろ企んでいるので、今後も応援よろしくお願いします。
ミュージック・マガジン1月号には、サカキマンゴーが選んだ2008年のベスト・アルバム10枚や、先月のチビテの来日公演のライブ・レポートも掲載されています。
お読み逃しなく。
ジャンルの柵は揺すって(ROCKして)倒すべし!
(ほんとはロック部門で選ばれたかったサカマンより)