2006/11/27(月) サカマン、教壇に立つ
日ごろのミュージシャンとしての活動のほかに、学校や博物館などで講演をする機会があると写真や楽器をもって出向き、現地の事情について紹介したり、伝統曲に限定した選曲でミニ・コンサートなどを行っています。
先週は、兵庫県の高等学校で特別非常勤講師として、アフリカの音楽をテーマに授業をしてきました。
好奇心をむき出しにした生徒のほかに、興味を持ちながらも無関心によそおっている生徒、また本当に無関心な生徒と、なにかと微妙な年頃の生徒が集まる高校独特の雰囲気は目下のところ実は苦手なのですが、そのぶんとても効果も大きい。自分自身が高校生のときにこんな授業を受けたかった、と思えるような内容にしようといつも試行錯誤しています。
当日の授業では、「きょう紹介する例は広いアフリカ大陸の中でのごくごく一部の例です」、ということを最初にことわっておきました。とくにアフリカについてはあまりにも遠いせいか、一部の情報でアフリカ全部を語ってしまいがちなので。
昨年アフリカで見てきたことを実例にあげ、座る姿勢に代表されるような生活習慣の違いなどを写真を使って解説し、廃材を使って作られたリンバやンドノの演奏、伝統に対する考えかたの違い、さらに憑依儀礼・ムヘーポの紹介などなど。
3拍子の歌を2拍子でカウントしながら歌いポリリズムを体感するワークショップのコーナーでは、意外にもすぐにたくさんの生徒たちができるようになったことに驚きました。
休み時間には、何人もの生徒が思ったよりも積極的にスルドイ質問をもってきてくれる。
事前に訊かれていたので、自分がアフリカに興味をもったきっかけなども話してきました。
進路、受験、友人関係、親、恋、となにかと悩み多き高校生たちですが、彼らの中の数人にでもなにがしかの影響が残ればいいな、と思っています。
11月22日、兵庫県立須磨友が丘高校にて。