2010/10/03(日) 手製の楽器
スキヤキ・オールスターズ東京公演での一枚(8/25 @渋谷クラブ・クアトロ)
スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド関連で暑い熱い夏を、富山、東京、韓国で過ごした8月。
9月は、スタッフ・ベンダ・ビリリの来日に合わせてサトンゲ(一弦琴)作りワークショップを横須賀や長久手(愛知)で実施。
29日、30日のビリリ大阪公演ではMCやライブなどをやった。
ほかは自宅に連日こもって、曲のアレンジや練習そして事務仕事。
ビリリの楽器は、サトンゲはおそか、ギターもドラム・セットもメンバーの手製でおもしろい音がする。
「先進国」のミュージシャンたちが、「自分だけの音色♡」を探して奏法の探求や楽器の改造、エフェクターの導入に血眼になる中、手製は危なっかしいがもっとも手っとり早く効率がいい。
既製品の世界では、ギターの弦がビビるとナットやブリッジの調整をするのが当然とされているが、「このビビりがええやん!」と容認される時代は、音楽のハイブリッド化により、そこまで来ているのかもしれない。
今年2月ザンビアの田舎で、手製の楽器によるバンドを見た。
15歳の少年たちが作ったギターやベース。
調律は少し甘いが、サワリを多くふくむ強烈な音だった。
しかし彼らは音色のために手製にこだわっているのではなく「楽器やりたいけど、買う金がないから作った」という。
少年たちの先輩格にあたる手製楽器バンドのリーダーは、多少の金を手にしたので見栄えのいい既製品のギターを買っていた。
無二の音色はなくなってしまったが、「手作りのヌクモリが素敵!」などと不当な付加価値をつけられた、「先進国」の手作り讃歌を一蹴する態度は印象的だった。
ビリリと 9/30@堂島リバーフォーラム