2006/06/01(木) 春のツアー、終了

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山形県長井市 手づくりそば蔵高宿にていただいた朝食。そば粉でつくったモチで、ここでは「かいもち」と呼ばれる(5/17)。ここで初めて、ビールの原料になるホップの畑をみました。

4月の北陸へのツアーに続く、5月の東海→東北→関東ツアーが無事終了しました。
大阪に戻ってツアーのしめくくりのライブをすませると、一日ぼんやりと風呂に入ったりして過ごし、疲れをしっかりとったところです。

ハードな日程でしたがたくさんの出会いが収穫でした。
楽器や音響機材、販売グッズなどを軽自動車に詰めこんで会場入り。機材を設営して、リハーサル、ちょっと休憩したら、すぐ本番。撤収、打ち上げ、おやすみなさい、という毎日の中、聴きにきてくれた人、企画してくれた人、泊めてくれた人と直接話ができたことがなによりの体験です。

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足元はこんな具合。東京都代官山・無垢里にて、リハーサル中(5/25)。

東京都内ではライブない空き日に、雑誌の取材やラジオのゲスト出演などがタイミングよく入り、いいプロモーションになりました。
「リンバってなに?」「ムビラってなに?」「アフリカの楽器っていったら太鼓でしょ?ジェンベでしょ?」と
いう認識がほとんどなので、ぼくを通じてでも、東アフリカの音楽に対する知識が少しでも広まればいいなと思っています。

060601hmv.JPGHMV新宿SOUTH店にて(5/21)。

都内、代官山でのライブでは、盟友・向山恵理子(ニャティティ)と共演しました。
数年前からの仲間である彼女は、ケニアのルオ民族の村に入って、ほんとは男の楽器とされている8弦の楽器・ニャティティの習得を許された人物。
もちろんニャティティの伝統的なスタイルの継承者という意味では日本でただ一人でしょう。
リンバは蜘蛛の卵膜・ブイブイなどでサワリ音をつけるけれども、ニャティティでは、弦を本体側で支える駒付近に、振動する弦に触れるか触れないか、というような微妙な位置に棒が配置されていて、そこから、ビリビリビリビリーというサワリ音・軽く歪んだ音が生み出されます。
その工夫は、琵琶の柱や、シタールのジュワーリとよく似ている。
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ニャティティのアップ。三本並んだ横棒のうちの上の二本がサワリ発生装置。

繰り返されるフレーズを少しずつアレンジしていく中で形作られる音楽のありかたなども、リンバと相性がいいので、一曲、セッションも行いました。
注意していただきたいのは、ニャティティとリンバのセッションは、ケニアのルオ民族の楽器と、タンザニアのゴゴ民族の楽器の合奏なので、現地においてはありえません(シタールと尺八のセッションを、アジアの楽器としてまとめてしまうようなもの)。
けれどもその魅惑的な音色は、白目圏(気持ちいいを通り越して、白目を剥いてしまうような世界。造語です。)をめざす者としては、ほおっておけない素晴らしさがあります。

セッションは歌なしで行いましたが、
ルオ語で歌われる、歌詞がおもしろい。エロくて、意味深で。
具体的な内容は、恵理子のライブ会場で直接聞いてみてください。
演奏者に対して、観衆が「いいぞー!」ってな具合で声をかけますが、ルオ語ではなんと「エロー!」というのも、なかなか気がきいてる。

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右が恵理子。東京都代官山・無垢里にて(5/25)。

また、この夏Konono No1を招聘するプランクトンのみなさんと、ライターのサラーム海上さんの計らいで、来日したばかりのCrammed Discsのヴィンセント=ケニスさん(コンゴトロニクス シリーズのプロデューサー)に会うことができました。
長旅にお疲れ気味の彼も、電気リケンベについて話題を振ると話すこと話すこと。
コンゴのキンシャサにまた行って、コンゴトロニクス3をつくるのだ、と言って、すでの撮影されている映像も見せてくれました。
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5/22、都内某韓国料理店にて。ヴィンセント=ケニスさん(左)、サラーム海上さん(右)と。

いくところいくところ、たくさんのみなさんに支えらて成功したツアーでした。

特に、各会場のみなさん、仙台の山田だいちゃん、ミヤガクのワスメたち、東京のオノッチ、かわら、かっちゃん、恵理子、海老原さん、野本さん、松山さん、ぴーちゃん、ちほちゃん、りうと、たいへんお世話になりました。

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